小児泌尿器科疾患

小児泌尿器科疾患

●小児の泌尿器科疾患
当院では小児の泌尿器科疾患も扱っています。小児の泌尿器科疾患はほとんどが成長の過程で自然と良くなりますが、中には生活に支障をきたすため治療を要するものもあります。具体的な疾患として包茎、夜尿症(おねしょ)、排尿機能発達・尿失禁症、尿道下裂、停留精巣、陰嚢水腫・精索水腫、精索静脈瘤、急性陰嚢症、膀胱尿管逆流症、二分脊椎・神経因性膀胱などがあります。

・症状
個々の疾患によって症状は異なりますが、例えば以下のような症状がある際は小児の泌尿器科疾患の可能性があります。
包皮亀頭炎:包皮が赤く腫れている。
包茎:おしっこが飛び散るように出る。まっすぐ出すことができない。
夜尿症:5歳を過ぎてもおねしょをしている。
尿道下裂:おしっこが陰茎の先端からではなく、途中から出ている。陰茎が曲がっている。
停留精巣:精巣が陰嚢の中にない。
陰嚢水腫:陰嚢が腫れている。陰嚢に光を当てると透けて見える。
急性陰嚢症:精巣・陰嚢の辺りの突然の激しい痛み。
膀胱尿管逆流症:繰り返される尿路感染による発熱。

・検査
個々の疾患により検査は様々ではありますが、代表的な検査をご紹介します。基本的に外来を受診していただいた際には検尿や超音波検査を行っています。その後、必要に応じて排尿時膀胱尿道造影(VCUG)や腎シンチグラフィ、レントゲン、CT、MRI検査などを追加します。小児の場合、成人とは違い診察・検査において侵襲の具合や精神的な影響が大きくなるので、その点に配慮した診療を行っています。また、時には小児科医師と協力しながら検査・診断を行うこともあります。

排尿時膀胱尿道造影(VCUG):尿道から膀胱内に細い管を入れ、膀胱内に造影剤を貯めていきレントゲン撮影を行います。この検査では膀胱尿管逆流症の有無、膀胱・尿道の形態的異常、排尿状態の確認を行うことができます。
腎シンチグラフィ:腎臓に取り込まれる薬剤を注射し、腎臓の機能をみる検査です。使用する薬剤には微量の放射線を出す物質が含まれており、これを映し出すカメラで撮影することで評価を行います。放射線の量はごく微量であり、胸のレントゲン写真を1回撮影する場合の10分の1以下の被ばく量となります。

・治療
小児の泌尿器科疾患には良性なものも多く、経過を見ていく中で軽快するものなのか治療が必要なものなのか見極める必要があります。その上で、治療が必要なものに対して治療を行います。
包茎:手術にて余った包皮を切除することで治療します。
夜尿症・尿失禁:生活指導や場合によっては薬剤による治療を行います。
尿道下裂:手術にて、曲がった陰茎をまっすぐにし、尿の出口を亀頭の先端部になるように形成します。
停留精巣:手術にて精巣を陰嚢の位置に固定します。
陰嚢水腫:成長とともに改善することが多いですが、改善しない場合は手術を行います。
急性陰嚢症:精巣を栄養する血管が捻じれていたりすることがあり、その際には緊急で手術し、捻じれを解除する必要があります。
膀胱尿管逆流症:手術にて膀胱と尿管をつなぎなおし、逆流が起きないような治療や、尿道から内視鏡を入れて尿管の出口に薬剤を注入する治療を行います。

・小児泌尿器科診療のご案内
当科では第1、2、4の金曜午後に小児外来を設けております。
手術実績に関しては手術実績のページをご参照いただけますと幸いです。